moetudukeruonnaのブログ

娘が罹患した失統との闘い

自分の手元にお福を迎えて①

「助けて!」
「お父さんと太郎に誘拐されて外国に売られそうになった」


そう言うお福(27歳)を迎えて 私は ただただ母親業に務めた。
2階の南向きの 明るい広い部屋をお福の部屋とし、
上げ膳据え膳…洗濯…掃除…買い物はもちろんのこと
家事いっさい面倒をみた。と言うよりも「親が子の世話をするのが当然」の子育て期間と同じだった。


以前、医療事務のパートを急に辞めて 夫の商売の手伝いを始めたことは夫から聞いて知っていた。
夫は電話の向こうで「勝手な奴やで(`´)、ある日 急に『今日からお父さんの手伝いするから』て言ってきて パート辞めて来て<`~´>」と言っていたっけ。。


まぁ そんなトコだろう。夫は それより前にお福に異変が出て、お福が不眠症になっていても 何の心配もせず、何のいたわりもしなかったに違いない。お福はお福で 彼女なりに病識なく 懸命に家事とパートをしていた、と私は思う。
次郎が学生マンションに住まうようになってから ほぼ2年間 毎晩 こっちに泊まりに来て
早朝5時頃 起きて、夫の元に戻り パート勤めをしていたのである。
私が「そんなに毎朝 早く起きて、向こうの家にも行って仕事して…躰 大丈夫か?」と訊いた時、お福は「やり出したら止まらんようになるんヨ♪」と やめようとはしなかったので、私は私で「まだ母親恋しいのかな?」と勝手な勘違いをしていたのである。


医療事務のパートを「いじめられたから」と辞めたのが25歳…おそらくお福は その頃 統失を発症していたのだ。