moetudukeruonnaのブログ

娘が罹患した失統との闘い

天の使いだったかも知れない店子さん ③

「統合失調症」


最初 この病名を聞いたのは 下の姉から。(お福 私の元で引きこもり2~3ヵ月の頃)
二度目は 医師の免許を持った人 ②から。(お福 私の元で引きこもり6~7ヵ月の頃)
三度目は 店子さん管轄の保健所の医師から。(お福 私の元で引きこもり2年数ヵ月の頃)


詳しく知りたかったが 幸いにして太郎や次郎が助けとなってくれた。
その頃 別居している夫は会社の倒産のあおりを食って 個人で商売を始めパソコンを家に取り入れていた。ハローワークの職業訓練でパソコンを習ったらしい。
夫は今でも ネットは出来ないが、私の知らない「エクセル」や「ワード」で見積書などを作成している。


商売を始めて何年経っていたかは知らないが、太郎の身近にパソコンはあった。
「インターネット」・・何でも『検索』が出来て 色んな知識・情報が得られると言う。


たまたま次郎が太郎の元を訪ね、マンションで一人居た私とメールのやり取りをし、
「統合失調症」の情報が欲しい母親の為にネット検索で その病気のページを印刷してくれた。
太郎が 即 その用紙をマンションに持って来てくれた。


読むと…
・昔の病名は「精神分裂病」
・青年期に発症しやすい脳内物質ホルモン異常の病気
・「人に監視されている」「人に操られている」「盗聴されている」被害妄想が特徴
・幻聴、幻視が症状として表れる
・自殺願望、自傷行為もある場合がある
・病識が無いのが特徴
・陽性症状として幻覚が強く出る時期と、陰性症状として物事に対して意欲がなくなる時期がある


等々…なるほど なるほど・・
お福と症状が似ているけれど、彼女には自殺願望もなく なにより幻聴、幻覚が無い。
不眠症の薬ももらいに行くほどだ。病識がない訳ではない。



話しを店子さんの件に戻そう。


頼りになるお兄さんと共に 店子さんを病院の医者に診せた時
まず 採血、そして問診に入った。
大きな病院の若い医師は 店子さんに
「何かザワザワと自分の悪口を言う声が聴こえてきませんか?」と問うていた。
彼は「そんなことは無い」と。
問診に入ってまもなくだったと思う。「血液検査の結果が悪いんですよ」
と看護師が保健所の担当女性に訴えて来た。
おそらく その時はお兄さんの方に真っ先に血液検査の報告がなされていただろう。
お兄さんの了承による「強制入院」措置がとられた。
白衣を着た若い男性5~6人が 店子さんをとり囲み、緊張感の漂う中 彼は病棟へと連れて行かれた。
後日、保健所の担当女性は私に教えてくれた。
「性病に感染されていて入院治療が必要でした。
賃貸契約は一旦 解消して、三か月ほど入院してもらって、その後 新たに賃貸契約を結べばいいでしょう。行政からの保護になると思います。家賃もきっちり入ると思いますよ。」


大きな山場を解決できた感はあったが・・



その ぼろアパートと最寄りの駅との行き帰りの中で
私は眼の見えづらさを感じていた。視力 0,3とか1,2とかの基準ではなく…
道路を横断する時に、その見えづらさは顕著に表れたが
不審に思いながらも私は 別に気にもとめなかった。


認知症の老父と 得体の知れない病気の娘を抱えている。
その時は その「眼の見えづらさ」が、その後の私の人生で最も大きなイヤな奴になろうとは 想像だにしなかった。